★サンタクロース・プロジェクト★

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2007年11月08日

石川啄木詩集

i_ca04.gif歌はわたしのかなしい玩具であるーー二十六年の生涯を通して、生活の暗部から眼をそらすことなく、しかしそのみずみずしい感性を失わなかった石川啄木。彼のポエジーは永遠に若い。

  頬につたふ
  なみだのごはず
  一握の砂を示しし人を忘れず

  大海にむかひて一人
  七八日
  泣きなむとすと家を出でにき

  いのちなき砂のかなしさよ
  さらさらと
  握れば指のあひだより落つ

  しつとりと
  なみだを吸へる砂の玉
  なみだは重きものにしあるかな

  大といふ字を百あまり
  砂に書き
  死ぬことをやめて帰り来れり

  いと暗き
  穴に心を吸はれゆくごとく思ひて
  つかれて眠る

  不来方(こずかた)の
  お城の草に寝ころびて
  空に吸われし十五の心
ニックネーム passion at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年10月08日

ライ麦畑でつかまえて

i_ca04.gif困ったことがあると、ライ麦畑で寝てしまうーーこんな生き方があってもいい。

少年ホールデン・コーンフィールドは、歴史の試験の答案に、設問自体にまったく関心がもてない、落第してもかまわない、と書きつける。教師の怒りをかい、退学処分。これで高校三度目の放校だ。

とはいっても、してやったという快感もなく、ウキウキした気分にもならず、これといった目標も見つからない。生まれ育ったニューヨークへと向かう彼に、家に帰リたいという気持ちは起こらず、あてもなく街を彷徨(さまよ)い続ける。

家庭はみたされた場所ではなく、学校は矛盾にみち、社会は途方もなく汚れている。やることなすことすべてがつまらないのだ。

生きているリアリティも意味も見出せない彼は、ライ麦畑で遊ぶ子どもたちを崖に落ちる危険から救う“Catcher”になりたいという夢想を、幼い妹に語りかける。

よくわからないわという顔をした少女と亡き弟アリーの面影ーーホールデンが唯一いま・ここで信じられる世界は、これだけなのかもしれない。彼はそれでも生きる。そう、あのどこからともなくやってくるリズム、"If a body catch a body comin' through the rye" と口ずさみながら。
ニックネーム passion at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年09月11日

アンジュール

i_ca04.gif『アンジュール』は、ガブリエル・バンサンによる「ある犬の物語」。言葉のない絵本です。信じること、裏切り、悲しみ、孤独、さまよい、出会い……。生きるということのエッセンスがこの絵本にはあふれています。とってもリアルでとっても詩的なデッサン。ぜひ御一読を。
ニックネーム passion at 05:12| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年09月10日

マリオネット

i_ca04.gifガブリエル・バンサンという絵本作家を紹介します。すばらしいデッサンをする方です。亡くなるまで地道な努力を続けられたのではないかと想います。絵本にはまったく言葉がでてこないか、ささやかな声しか添えられません。線の描き出す物語が、なんともいえない大切な感動に、わたしたちを包みこんでくれます。

 『マリオネット』(LA PETITE MARIONNETTE)は、少年のやさしいまなざしが印象的です。お人形の女の子がオオカミに食べられそうになると、とっさに少年は女の子を助けようとします。さて……。
ニックネーム passion at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年08月07日

夏休みの宿題!? 読書編(3)

i_ca04.gifもう何度か登場してもらった山田まりやの『まりやの基準』。「18歳のココロ」が書いた躍動するエッセイだ。
 高校生くらいだとまだまだ未熟と相手にされない風潮もあるなか、じつはこの時期だからこそ見抜けることがあるのだと知っておくのはいいことだと想う。思春期のココロは風に吹かれて散りじりになってしまうかもしれないけど、それは黙示録的ともいえるシャープなつぶやきなのだ。
 「いい加減に生きている大人に子供を叱る資格なし」。大人に愚痴をたれるのではなくて、自分の生き方を励ます本として読んでみてはどうだろうか。
ニックネーム passion at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年08月03日

夏休みの宿題!? 読書編(2)

i_ca04.gif飯島愛『プラトニック・セックス』。この本は、せつない。「スポーツみたいな」セックスが少なからず描かれてはいるが、だがなぜ「プラトニック」なのか。「いちばん欲しかったものは、手に入らなかった」と引用のように書き記された後にくる言葉は、空白だ。いちばんほしいものって? ーーそっと置かれた言葉が輝いているのも、この本のすてきなところだと想う。
ニックネーム passion at 05:01| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK

2007年08月02日

夏休みの宿題!? 読書編(1)

i_ca04.gif読書をして感想文を書け、というのは夏休みの宿題の昔からの定番らしい・・・というわけで、ちょっとした読書案内をお届けします。
 自らの生い立ちや幼い頃の原風景、芸能人として、なにより一人の人間として、恋する女性として、その想いを書き綴ったエッセイ。山口百恵の『蒼い時』は引退という折り目にはさみこまれたエレガントなメッセージであり、ぜひ若かリし頃に読んでおきたい本。地元の図書館などには必ずあるはずなので、一読をお勧めします。
ニックネーム passion at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK



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